犬猫に与える生肉が変色する理由と食べられるかどうかの見分け方

犬猫の生肉食

 

犬猫に生肉を使った手作りごはんが良いと聞いて始める方が増えてきています。
正しい知識を持たず、必要以上に生肉を怖がる飼い主がとても多いです。
肉の取り扱いに慣れれば、良い肉悪い肉の区別がつくようになります。

怖い割に大胆な犬猫の生肉食初心者から聞かれることが多い
「変色している生肉を食べさせてもいいですか?」
という疑問について書いています。

生肉に限らず
「不安があるものは、犬猫には与えない」のが基本です。

不安なことがあったら、スマホやパソコンでまずは検索してみましょう。

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肉の変色

生肉は、購入した時点で変色している場合があります。

肉が茶色に変色している。

赤身肉が特にわかりやすいでしょう。

赤身肉の「赤色」はミオグロビンという色素たんぱく質によるもの。
この色素は酸素に触れて酸化することで、茶褐色に変色します。

酸化した肉を犬猫に食べさせると、吐出・嘔吐・下痢の要因になることもあります。
(加熱食、生食に限らずです)

赤身肉が緑色に変色したときは?

牛肉が茶色ではなく、緑色に変色する場合は注意が必要で、食べられないケースが多いです。

緑色に変色した理由は、ミオグロビンが過酸化水素によりさらに酸化し、コールミオグロビンに変化したためです。

過酸化水素は肉表面についている乳酸菌が作り出します。

乳酸菌と聞くと安全にきこえるかもしれませんが、この場合は食べられません。

◯賞味期限前でも緑色になる場合がある

冷凍した肉を解凍してみたら緑色になったり、ブロック肉を購入して、半日しかたっていなくても変色するケースもあります。
たまたま購入した肉に、乳酸菌が多くついていると、賞味期限前でも緑色になってしまいます。

買った肉がハズレだったということですね。

緑色には、こんなこともあるそうです。

◯包丁で切った後も緑色になる場合がある
包丁で切った直後に、キラキラ光る緑色が見える場合があります。
これは、ビルベルジンという酵素のためで、腐っているわけではありません。

肉だけではなく、カツオやマグロなどの赤身の魚にもみられる現象です。

 

肉が腐っているかどうかの見分け方

1.ニオイ

人間でもわかるような腐敗臭がしたら、加熱食、生肉食にかかわらずに廃棄しましょう。

2.肉の弾力

新鮮な肉はプリプリとしてハリがあります。
細胞のひとつひとつがしっかりしている感じです。

肉が古くなると、ぬめりによる鈍い艶が出て、全体的に張りがなくなります。

3.ぬめり

肉表面にぬめりがある場合は細菌による場合があります。
基本的に、流水で洗って与えています。
飼い主が見て悪くなさそうな肉でも、犬猫にとっては美味しく食べられない場合があります。

その場合は加熱してみるか、ご自分で召し上がるか、潔く廃棄してください。

生肉は、手に入った時点で新鮮かどうかの保証はありません。
犬猫に与える生肉に限らず、すべての生鮮食材が同じ条件ではないでしょうか。

犬猫のために買った肉になると、急に損したような気持ちになるのは、どうしてでしょう。

どこかで、良いモノを食べさせるのはもったいないという意識があるのではないでしょうか。

生肉を与える前にすること

1.調理前にきちんと手を洗う
2.まな板や調理器具を清潔にする。
3.肉自体を流水で洗い流す。

生肉を扱う場合に注意すべきは、人間の手や調理器具からの細菌感染です。
肉そのものに細菌はいません。
流通の過程で、肉の表面に細菌が付着しているのです。

手をきちんと洗い、調理器具を熱湯などで消毒する。
生肉の消毒方法はいろいろありますが、表面を流水で洗っても良いでしょう。

人間用の肉では、表面にアルコール製剤や消毒薬がかけられていることがあります。
薬品が欠けられている場合、犬猫は買ってきたばかりの肉を食べないことがあります。
後日急に食べることがあるのは、薬品のにおいが飛んだからということあもあります。

肉の酸化や細菌による肉の変質は、肉の内部ではなく表面で起こります。

小型犬や猫の場合は、ブロックの表面肉をトリミングして使用してもよいでしょう。
残った部分は人間が加熱して食べることができる肉を、選ぶと良いですね。

 

食べられるかどうかは、食べる犬猫に聞く

私たちから見て新鮮そうなおいしそうな肉でも、犬や猫の研ぎ澄まされた嗅覚では合格点に達しないことがあります。

その場合、特に猫は肉を食べません。

犬は勢い余って食べてしまってもあとから吐出したり便が緩くなることがあります。

生肉を食べ慣れている犬猫の場合、吐出をしても大抵は一過性のもので、すぐにけろりとします。
少し軟便になっても、ずっと続くことはありません。
下痢をしてもいったん出してしまえば、長期間続くことはありません。
肉が傷んでいたことが要因の不調は、さほど心配いりません。

生肉食が良いと聞いて、何の勉強もせずいきなりたくさん与えたりすると、つらい思いをするのは犬猫です。
フードや加熱肉から少しずつ生肉食に切り替えていくようご提案しています。

独学や見様見真似ではなく、基本からきちんとプロから習うメリットは、飼い主だけでなく犬猫の健康のためでもあるのです。

 

答えは犬猫が知っている

「不安だと感じるものは与えないでください」
とどんなに丁寧にお話ししても、
「変色した肉は食べられますか?」
と聞かれることがとても多いです。

何のために、わざわざ犬猫の食事を手作りごはん、生肉食にするのか。

「犬猫に少しでも健康で長生きしてほしいから」ではないでしょうか。

ましてや、調子の悪い子の切り札として、手作りごはんの中でも生肉食を選択したのではないでしょうか。

猫は、総じて酸化した肉や傷んだ肉を食べません。
食べても、吐出、軟便、下痢などを引き起こすことが多いです。

犬には個体差があり、腐っていようが傷んでいようが、何ともない子もいます。

最近の犬猫は胃腸の状態が大変悪い子が多いです。
多くの細菌は上手に処理することができるでしょうが、傷んだり腐った肉で体調を崩す子もいます。

「変色した肉を食べさせてもいいですか?」
の答えは、私よりずっと早く、犬猫が教えてくれているのではないでしょうか。

 

ペット用の肉ではなく、人間用の肉を選べば、残した肉は飼い主が食べることができます。

犬や猫に自分が食べさせたいものを無理強いしないでください。

無理やり食べさせることを避け、猫の感性を信じることも大事です。

犬猫が食べないことを「わがままだ」と言ってしまうのは、犬猫の気持ちを全然わかってくれない飼い主かもしれません。

 

うちの猫は、「これを食べたらおなかを壊す、吐く」とわかるものは、決して食べません。
このように食べる犬猫自身の判断が信用できる場合はとても楽です。

飼い主が無理強いせず食べさせたいものではなく、犬猫が食べたいものを探すだけでよいからです。

何でも食べてしまう子の場合は、飼い主がきちんと品質を見極めて与えましょう。

何でも食べるくせに食べない場合は、きっと理由があります。

 

飼い主が不安になる理由は「知識がない」ため。
「知らない」から怖いのです。

ネットでの見様見真似では、いつまでも「無知による不安」から抜け出すことはできません。

なぜ生肉なのか、生肉を犬猫に与えるメリットデメリット、加熱した肉を犬猫に与える、犬猫の体にとってもメリットデメリットを理解して与えることをお勧めします。

私は、生肉を食べさせることは少しも怖くありません。
生肉のメリットデメリット、加熱肉のメリットデメリットを理解しているからです。

むしろ、加熱肉を与えるほうが怖いです。
犬や猫に加熱肉を与えるデメリット・弊害は、生肉のデメリットをはるかに上回るものです。

犬や猫は、もともと調理をする動物ではありません。

生肉を与える前に、まず犬猫の健康のために何をしたらいいか9日間メールセミナーで考えてみてくださいね。
独学で闇雲に、見様見真似で生肉食を始めることはお勧めいたしません。
きちんとした知識と経験を持ったプロから習って始めれば、犬猫たちは見違えて元気になります。

 

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今回は「いざ!安心家族」というページからいくつか記事を引用しました。